当組合の事業方針
香川県信用組合は、人口減少などの社会問題の進行のほか、エネルギー価格や原材料価格の高騰による影響等により、厳しい経済環境、収益環境が続くことが見込まれることも踏まえ、これまで以上に組織力を高め、地域密着型金融の深化に一丸となって取組むとともに、業務の効率化や人財力の強化等による生産性の向上を図り、盤石な収益態勢の構築並びに経営体質の強化を目指します。
令和5年度の金融経済環境
令和5年度の我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の第5類移行による社会経済活動の正常化やインバウンド需要の回復等により、緩やかながら経済活動に回復の兆しが見られる状況であります。
しかしながら、当組合の主要取引先である中小零細企業を取り巻く環境は、エネルギー・資源価格の高騰等に加え、深刻な人手不足も相まって、依然として厳しい状況となっております。
当期における業績
第72期における当組合の業績は、お客さまへの適時適切な資金繰り支援や経営改善支援等に積極的に取組んだ結果、貸出金の期末残高は、82,628百万円(前期比0.34%増加)となりました。なお、預金積金の期末残高は、119,309百万円(前期比3.89%減少)となりました。
また、利益面においては、貸出金利回りが前期より上昇したことで貸出金利息収入が増収となったこと、与信コストが圧縮できたこと等により、事業計画を上回る185百万円の当期純利益を確保することができました。
令和6年度の展望と課題
迎える令和6年度は、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化や中東情勢の緊迫化などにより、景気の減速も懸念されるところであります。また、金融面においては、日銀がマイナス金利政策を解除し17年ぶりの利上げとなったことで、全ての金融機関が金利上昇局面に対し適切な対応を求められることとなりました。
このような中、私ども“けんしん”は、地域金融機関としての使命を果たすべく、引き続き可能な限りの資金繰り支援や経営改善などの伴走支援、生活支援に取組んでまいる所存であります。
また、当年度から始まる『第14次中期3ヵ年計画』においては、安定的な収益態勢の構築及び強靭な組織態勢の構築を基本方針とし、きめ細やかな金融機能の発揮による信用組合の本来的な役割を果たすことで、地域とともに発展してまいる所存であります。
当組合では、この中期3ヵ年計画を達成することが、当組合とお客さまの明るい未来に必ず繋がるものであると信じ、計画達成に一丸となって取組んでまいりますので、組合員、総代の皆さまをはじめ、関係各位の皆さま方には、引き続き、ご指導、ご鞭撻の程よろしくお願いいたします。
令和6年7月
理事長 右川 俊二